風水でもっとも重要なのは「気」の流れです。
「気」は、すべてのものに存在するエネルギーのことです。
とくに大地に流れる気(エネルギー)は、運命を左右するほど、人に大きな影響を与えると
考えられています。
大地から生まれた気の流れ道を「龍脈」、龍脈が集結する場所を「龍穴」と呼び、人に幸運をもたらす良い気は龍脈に沿って流れ、龍穴に集まると言われています。
風水では良い気の流れがある最強の場所を「四神相応(ししんそうおう)の地」といいます。
「青龍(東)」 「白虎(西)」 「朱雀(南)」 「玄武(北)」 という神獣が各方位を守り、青龍、白虎、朱雀、玄武を総称して四神といいます。
四神が揃った地形は、たいへん運気が高い土地として大切にされてきました。
日本でも長い年月にわたって栄え続けた平安京や江戸の街は、四神相応に則って
つくられたことが知られています。
その昔、風水はエネルギーの良い土地や場所を探し出すためのものでした。
見つけた良い土地を所有し、居住したり商いをしたりしながら気を活性化することで、富を得て
繁栄させる、人を幸せな人生へと導こうとするものでした。
しかし土地開発が進む現代では、良い地相の土地自体が少なくなり、たとえ吉相の土地に
出会えたとしても、ほとんどは誰かの所有物です。風水の良い場所は、環境も良く、財産にも
健康にも恵まれ、人々が幸せに暮らせる場所なので現在の所有者が住み続けます。
そのため、風水の良い物件が不動産市場に出回ることはほとんどありません。
このような吉相の土地を今から手に入れるのは不可能に近いといえるでしょう。
では、良い土地の少ない現代ではどのように幸せな環境を手に入れるのか。
その答えは、自分が所有している土地や建物、またはこれから所有したり借りようとしている
物件を、良いエネルギーが流れるように改善していくことです。
このエネルギーの流れを改善するという目的で伝統的に利用されてきたのが、水晶や龍の
置物、鏡や鉱物(パワーストーン)に代表される風水アイテムです。
風水アイテムを使って陰気・邪気・殺気・妖気といった魔の侵入を退け、住居や自分自身を
活性化し、良い気を呼び込んで、財運・恋愛運・商売運・健康運・家庭運など、
さまざまな運と成功を手に入れる技術を「化殺風水」といいます。
現代では中国のみならず、日本を含めて世界中が、良い土地を「見つける風水」から
自分たちで「つくりだす風水」へと変わりつつあるのです。
化殺風水は、与えられた状況の中で最大限に風水環境を整え、凶を吉に変え、陰の気を
止め、陽の気を増長させる手法です。
化殺風水で状況を改善した結果、「人間関係が良くなった」「業績が上がった」「悩みが解消した」といった事例が積み重なり、数千年の間、化殺風水は廃れることなく実践・伝承されてきた
のです。