そもそも「風水」とはなんでしょうか?
空気が淀んだら窓を開ける。二方向の窓を開けると風の通りが良い。風通しの良い部屋は気持ちが良く、そこに過ごしている人の運の通りまで良くなる……。
このような考え方に象徴される、【住環境を整えることで幸運を呼び込む環境整備学】が風水であり、中国数千年の長い歴史の中で育まれてきました。
毎日を好循環に明るく楽しく、運気を上げて過ごせるかどうかは、自分の環境要因に影響されます。つまり、風や水に代表される自然環境を観察しながら、より良い生活環境を手に入れられれば、幸運と改運がもたらされるということを理論的にまとめていったものが風水ということになります。
よく間違われますが、風水は占いではありません。
前述の通り、データの積み重ねに支えられた環境整備学ですが、それは漢方にも同じ成り立ちを見ることができます。
たとえば、体が冷えお腹が痛いときにヨモギを摘んで食べたら痛みが軽くなった。じゃあ腹痛にはヨモギを使うようにしよう。でもヨモギを食べても改善しない人が現れた。しかしヨモギと一緒にミカンの皮を干したものを食べてみたら画期的に良くなった。じゃあこれからは腹痛にはヨモギとミカンの皮を干したもので対処しよう……というデータの積み重ねが漢方の成り立ちです。
同様に、「良くないことが起きるなら龍と水晶を置いてごらん」と祖父に言われて、父が素直に実行する。「その通りだ」と実感できたので、子にも「良くないことが起きるなら龍と水晶を置くように」と伝える。期待した効果が得られるので、子は孫へと伝えていく……。
このように「こんなときはこうすれば良い」という『実践データの積み重ねが確立され、環境整備学として「対策風水」や「化殺好転風水」の今日がある』のです。
古代から「風水学」という学問があるわけではありません。
風水の原型は中国の古典である「葬 書(そうしょ)」であるとも言われますが、現代の私たちに伝わる風水に関する本が正しいかというと、それは誰にもわかりません。原本は残っていないからです。誰かが写している間に何かを書き足したことがあったかもしれません。
長い間に先人たちが実践し、改善が見られた事項を書き足したこともあったでしょう。
その時代にやってみたらうまくいったと実感するから書き足して残しているわけです。
これから説明する「化殺風水」にも文献はなく、すべてが口伝です。
そういう意味では、化殺風水は何十世代も前から言い伝えられてきた「おじいちゃん・おばあちゃんの知恵袋」と言えるかもしれません。
『「おじいちゃん・おばあちゃんの知恵袋」の立場になり代わって、相談・アドバイスをしているのが、化殺風水師なのです!』